SMS 中途採用・新卒採用

変えるのは、その街の未来
Episode 3 地域の未来を変える

挑むのは、地域の医療課題。 マッチングの先にある、その土地に住む方の人生を思う。

事業所と従事者をつなぐマッチングは、その先にある、医療や介護福祉を必要とするエンドユーザやそのご家族、ひいては地域の未来につながっていきます。価値提供先を広く捉えることで、社会にとっての大きな貢献と自身の成長を実現でき、この仕事の面白さや奥行きがより一層感じられるようになります。

Profile

R.O.

医療キャリア事業本部
ナース専科転職第二事業部 大阪第三事業所 チームリーダー

H.K.

医療キャリア事業本部
ナース専科転職第二事業部 大阪第三事業所 チームリーダー

地域が抱える課題解決のためにプロジェクトを結成し、チームをまとめ、目標設定やアクションプランを作成。自らもCPとしてマッチング活動を行いながら、メンバーとともに現場で実行促進し、目標に対する進捗をモニタリングしながら改善サイクルを回していった。各種勉強会の開催も主導。

※所属・役職名等は2024年9月現在のものです

地方の医療圏が抱える課題解決のため、プロジェクトチームを結成

エス・エム・エスでは、事業所や求職者だけでなく、地域が直面している課題にも着目し、良質なマッチングを目指しています。特に地方においては、少子高齢化や若年層の流出といった「人」に関わる問題が都市部よりも深刻で、人材確保が難しい現状があります。また、交通インフラの整備が遅れている地域では、医療や介護福祉サービスへのアクセスが限られ、十分なケアが行き届かないことがあります。その結果、必要な医療・介護福祉サービスを受けるために、長年住み慣れた土地を離れることを余儀なくされる方々もおり、それがさらなる人口流出を引き起こす悪循環に繋がりかねません。

RさんとHさんがリーダーとして任された地域も、そのような課題を抱える地方のひとつでした。実はこの自治体は、人口10万人当たりの看護師数は全国でもトップクラス。しかし多くの看護学生はその地域で就職をせず、近隣の都道府県へ流出していく傾向にありました。そのため看護師が足りない医療圏が発生し、病院も入院患者の受け入れを絞らざるを得ないことが常態化していたのです。2つのチームはこの地域課題を解決するため、タッグを組んで人材の紹介促進プロジェクトを始動することになりました。

重要なのは情報!徹底したヒアリングや多方向からの情報収集に全力を注ぐ

地域の医療圏を守るためには、その医療圏の事業所に1人でも多くの看護師をマッチングする必要があります。それぞれのチームは期限を定めて具体的な紹介目標や、それに対するアクションプランを設計。RさんとHさんは顧客と現場のつなぎ役としても積極的に活動を始めました。

まずこだわったのは”とことん知る”こと。リーダーの2人は「事業所や地域の情報が求職者に十分伝わっていないではないか?」と考えました。そこでリクルーティングアドバイザー(RA)に協力を仰ぎ、情報収集に力を入れていくことにしたのです。RAのTさんは顧客との接点をさらに強固にするため、事業所訪問や、事業所の看護部長や事務長といった意思決定者とWeb面談のアポイントを獲得。お困りごとを丁寧にヒアリングし、情報をチームに提供していきました。

また、メンバーたちはその医療圏に関することをチームの勉強会で学び、求人情報共有会も開催。学んだ知識をもとに、エス・エム・エスが運営するナース転職プラットフォームの看護師に向けて積極的にお伝えし、紹介促進をはかりました。RさんやHさんの上長であるグループ長のKさんも壁打ち相手となって施策をブラッシュアップし、プロジェクトチームを鼓舞していきました。

人が”流出”するエリアではなく、”移住”したくなるエリアへ!インフラ情報から行政との連携まで、できる打ち手はすべてトライ

”とことん知る”にこだわって地域に向き合う中で、チームは一つの大きなヒントを掴みました。そのエリアではちょうど高速道路が延伸し、無料で利用できる区間があることがわかったのです。事業所のことだけではなく、その事業所にどうやって通勤するのかというのは、就業先を決める上では大事な点です。そこでチームの面々はマッチングの際に、通勤にかかる時間やルートのご案内まで行なうようにしたのです。このアクセス情報は、周辺医療圏からの面接機会を増加させることに大きく貢献しました。

また、行政と制度の活用に関する協議も重ねました。例えば、他医療圏から求職者が移住する際、そのコストは求職者自身が負担することが一般的ですが、そこまでして移住してくれる人はおらず、事業者が募集をあきらめてしまうこともありました。そこでチームは行政が補助している移住助成金を、事業所が行政と連携して活用できるように要請。この連携が可能になり、助成金によって個人の負担が減ったことで、事業者側も周辺の医療圏からの希望者を募りやすくなったのです。

さらに、広い地域から求職者を集めるため、エス・エム・エスの看護師の転職プラットフォームに登録されている全国の看護師向けに、移住先となる地域の魅力を伝えるメールマガジンも作成しました。チームメンバーのMさんが中心となって全国のCPに呼び掛け、興味を持っていただいた方へご紹介していった結果、移住を伴った転職希望者もじわじわと増えていきました。

7名の採用支援に成功し、入院率も5%のアップを達成

プロジェクトの促進と改善サイクルを地道に回していった結果は、目をみはるものでした。看護師不足が顕著で、8年間1人も紹介をできていなかった医療圏に、なんと9名もの候補者をご紹介でき、7名の入職が決まったのです。病院からは「長年ベッドコントロールができないほどの欠員状態が続いていましたが、ただただ、ありがとうという言葉につきます」とお礼の言葉をいただくことができました。加えて、”とことん知る”にこだわった動きはマッチングの質にも効果があり、「候補者のキャリアシートを見ても、エス・エム・エスのCPが病院のことを深くまで理解し候補者に伝えてくれているのが分かります」と深い信頼を得ることが出来ました。人材が増えたことによって病院の受け入れ態勢が整い、その医療圏における圏域内入院率も50%から55%にアップ。(※当社推計により)病院の経営改善も進み、今まで活用できていなかったベッドの稼働を再開させることも経営会議で検討されているといいます。

採用を促進するだけの存在ではなく、求職者・事業所どちらものパートナーとして、同じ地域に貢献をしていくこと。地元の方以上にその土地を理解しようと努める愚直な活動こそが、地域の未来に繋がります。日本全国でいま起きている、そして今後より加速していく課題の解決に向けて、エス・エム・エスのCPが歩みを止めることはありませんー。

Episode

Cross Talk