SMS 中途採用・新卒採用

変えるのは、その街の未来
Episode 2 事業所の未来を変える

事業所の“パートナー”として同じ目線で課題に挑み 経営の未来を左右する有資格人材採用にアプローチ

事業所に対しては、顧客として接する以上に、パートナーという立ち位置を心がけ、深く入り込むことによって、採用に留まらない大きな貢献を果たすことができる可能性を秘めています。事業所の課題を真摯に捉え、強い信頼関係を結んだ先に広がる貢献と成長は、この仕事ならではの醍醐味です。

Profile

M.N. 

医療キャリア事業本部
ナース専科転職第一事業部 千葉事業所 エリア長

2021年、コロナ禍を機にウェディング業界から「有事でも人の役に立つ、より社会貢献度が高い仕事」を目指して転職。CPからスタートし、リーダー、エリア長へとキャリアアップを果たす。

※所属・役職名等は2024年9月現在のものです

感染対策に苦慮する事業所からの依頼

2020年から世界を混乱に陥れた新型コロナウイルスによる感染症は、長期間にわたって人々の暮らし、とりわけ医療従事者や病院、介護サービス等の事業所に多大な影響を及ぼしました。こうした苦難の時期にあって、エス・エム・エスは単なる人材の仲介者としてではなく、”パートナー”として事業所をサポートし、課題解決に向けた伴走を続けていました。

CPのMさんが担当している事業所の一つが、エリアの急性期医療を支えるA病院です。新型コロナウイルスが感染拡大と収束を繰り返す中、A病院には感染対策を熟知する専従スタッフがおらず、スタッフを統括する師長が通常業務に加え、感染対策を兼任していました。しかし、多忙な師長が兼任をすることには、周辺医療機関や施設と十分な連携がとりきれていないという問題もありました。感染拡大やクラスターの発生に備えるために、日頃から周辺の施設や病院と連携をとっておくことが国の指針としても定められていますが、それが十分にできていない状況が生まれていたのです。

MさんはA病院のヒアリングを行ない、病院の状況把握に努めていました。対話を続ける中で見出したニーズは、「感染管理認定看護師を採用したい」というもの。専門資格を有する看護師を採用することによって、A病院内の感染対策を充実させられるだけでなく、地域の中核病院として周辺医療機関や施設のサポート・指導もできるようになります。Mさんは、事業所の切実な思いを感じました。

困難な状況下でも、マッチングを諦めない覚悟

ニーズが明らかになると同時に、Mさんは状況の困難さを深刻に捉えていました。それというのも、感染管理認定看護師は取得難易度が高く、資格保持者自体が少ないからです。病院の人事担当者も「過去にもハローワークや人材紹介会社など、数多く相談してきましたが、条件に合う看護師が見つからず採用できませんでした」とため息。相当ハードルの高い案件だと予想できましたが、「なんとか力になりたい」と、その日からMさんとチームメンバーたちの奮闘が始まりました。

資格を保有する看護師が少ない中で、どうマッチングを生み出していくか。マッチング自体の難易度が高く、人材を紹介しても内定に繋がらないと、諦めてしまったり、対応の優先度が低くなってしまうことも考えられます。それは絶対に避けたいことでした。この案件で大切なのは、感染管理認定看護師がどのような役割を担うのかを理解した上でのマッチング。短期的に紹介数を増やすのではなく、情報や知識を得ることがまず大事だと考えたMさんは、社内で連携し、周囲の力を借りることにしました。

解決に向け、チームの力を総動員

Mさんは病院の理解度を深めるため、求人票には載せきれないレベルの小さな情報にもこだわりヒアリングをしていきました。上長のKさんは戦略立案・実行の壁打ち相手となり、メンバーに助言や指導をします。リクルーティングアドバイザー(RA)のSさんは、Mさんと事業所訪問に帯同し、目標を具体化しその進捗を確認しながら二人三脚で目標達成に向けて動いていきました。チームメンバーもMさん主催の勉強会で学びを深め、登録看護師の紹介促進をはかっていきます。また、本社のメディア企画部にも協力を依頼し、エス・エム・エスの運営する看護師の転職プラットフォームで、A病院の魅力を伝えるメルマガを発信し、求職者へのアピールを行いました。

こうして、チーム全員がA病院のため、そして地域の未来のために奮闘していきましたが、一貫して大事にしたのは、事業所の本質的な課題に向き合うということ。パートナーとして事業所と同じ目線に立ち、同じ課題認識を持ち、解決のために伴走することをチームの共通認識として心がけました。A病院から細かくヒアリングを行う一方、こちらからは他病院の傾向や登録看護師の動向など、事業所側では簡単に入手できない情報を取りまとめてお伝えもしました。定例ミーティングでは、時には紹介会社側から見た現在の事業所の課題についても言及しました。A病院は顧客ではありますが、それ以上に“パートナー”として共に歩みたいという想いを持っていたからです。こうしたアクションに対し、病院側もMさんたちが本気で取り組んでくれていることを感じ取り、信頼を寄せてくださるようになっていったのでした。

ようやく見つけた有資格者!CPの真摯な熱弁が心を動かす

地道な取り組みは続きました。エス・エム・エスに登録のある看護師一人一人にアプローチ。感染管理認定看護師の資格保持の有無や経歴の詳細、通勤可能なエリアを確認しながら丹念に可能性を探り続けました。ヒアリングのおかげで病院の担当者並みに病院のことを熟知していたMさんとメンバーは、病院の現状や地域のこと、そして未来のことを熱く求職者へ語り掛け、紹介を行っていきました。

努力が実り、ついに2名の有資格者がA病院へ入職することになりました。2名はともに他社が接点を持てていなかった人材で、エス・エム・エスの転職プラットフォームの規模と、その中でコツコツと探し続けた地道な活動が実を結んだのでした。1名は別職種への転職も選択肢に入れていた方でしたが、MさんがA病院で感染管理認定看護師がいかに必要されているか、そして挑戦することで広げられるキャリアがあることを熱心に説明したことで、入職を決意してくれたのです。

切望していた看護師を採用できたことで、A病院の感染対策は劇的に改善し、師長の負担も減りました。Mさんとメンバーにとっても、目標の達成というだけではない喜びが溢れてきました。この2名の人材をご紹介できたことは、A病院の現在のお困り事を解決するだけでなく、今後A病院が中核病院として地域の未来に貢献していくための力強い一歩になったと感じられたからです。病院からも”パートナー”として認めていただき、中長期的に未来を語り合える関係構築に至ったことも、大きな達成感のあるマッチングとなりました。

事業所の課題を深く理解し、自分ごとと捉え、あらゆる手を尽くす。言葉にすると平易ですが、その過程では並々ならぬ地道で懸命な努力が必要とされます。しかしその努力の先には、事業所の経営にも寄与しうる貢献の可能性と、貢献を通じて得られる大きな成長が広がっています。未来を信じて、Mさんとチームメンバーは今日も一つ一つのマッチングに向き合い続けます。

Episode

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