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対談

医療・介護現場で働いていた元従事者が考える キャリアパートナーの介在価値と、エス・エム・エスだから出来る貢献

エス・エム・エスでは、より専門性の高いサービス提供をするために、現場で従事者として活躍されていた方にも入社いただき、キャリアパートナー(CP)やリクルーティングアドバイザー(RA)、教育担当など様々な場所で活躍いただいています。元従事者で当社に転職された4名がつどい、現場で起こっていたことや、現場を離れた今だからこそわかることなど、さまざまに語り合いました。

Member Profile

  • S.O.栄養士

    栄養士の専門学校を卒業後、給食の委託会社に勤め、13年にわたり病院や施設等の事業所に食事提供をしてきた。CPになったのは、人材育成や後輩指導に携わる中で、栄養士のキャリア形成をサポートしたいと考えたから。

  • S.S.看護師

    大学卒業後急性期病院の病棟で3年勤務したのち、透析のクリニックに転職。より自身の視野を広げたいという思いで、成長を求めてCPへと転身。看護師の転職支援を担う。

  • S.A.臨床工学
    技士

    臨床工学技士として透析分野に従事。業務の傍ら採用や人材育成にも取り組むものの、人材の定着に悩む日々を送っていた。現場を取り巻く課題を根本的に解決できないかと考え、エス・エム・エスに入社。

  • K.K.介護
    福祉士

    医療・療養型病院の病院や介護施設、特別養護老人ホームなどで従事したのち、エス・エム・エスに入社。管理職としても事業所の採用人事に携わり、介護業界の人材確保の課題にも向き合ってきた経験をCPやRAで活かしている。

所属・役職名等は2024年9月現在のものです

従事者時代に感じた課題感と、その大きさ

S.O.栄養士 僕は栄養士として厨房業界、つまり食事などを提供する施設で働いていましたが、課題はやはり人材確保の難しさでした。新卒は入ってくるけれど、仕事が大変だったり、キャリアアップをしたいからといって抜けていってしまう。そうすると30~40代くらいのいわゆる中間層がいなくて、若手が少々と50~60代が半分以上の構成になってしまうんです。看護師だと若い人が多いイメージですが、どうなんでしょう?

S.S.看護師 看護師は、卒業後まずは総合病院に行くことが多いんです。だから一般の方が大きな病院を思い浮かべると、若い人が多いイメージになるのかもしれませんね。急性期病院なので忙しいですし、一人前になるまでの修行の場みたいな感覚が強くて、「3年も頑張ったらもういいよね」と、違うところへ転職されることが多いですね。

S.A.臨床工学
技士
私は臨床工学技士でしたが、職場の課題というと、やはり人材確保と定着の2つ。私が当時働いていたところは、臨床工学技士はハローワークや自己応募のみで採用する方針だったので、正直ミスマッチも多かったです。定着率が悪く中間層が少ないのは、キャリアアップの機会が少なくてモチベーションが上がらないといった問題もあったかなと思います。そのため制度も整えたんですが、思うように改善しなかった記憶があります。

K.K.介護
福祉士
介護も同じで中間層は少ないですね。若い方はどんどん入ってくるけど、同じようにどんどん辞めてしまうパターンが多くて…。人を育てるためにも、僕が管理職だったときにはとにかく定着していただくことにフォーカスして動いていました。

S.O.栄養士 人が足りないことでサービスの質が上げられないことが苦しかったです。患者さんや利用者さんたちって、やっぱり食事を楽しみにされている方は多いと思うんです。こちらも食事で喜んでいただきたいし、季節感を出したり新メニューにも積極的にトライしたい。でもそれって時間も手間もかかるので簡単にはできない。人手不足によって食事のクオリティを上げにくいことが悩みでした。

K.K.介護
福祉士
確かに利用者さんから「またこの間と同じメニューだったよ」という声を聞くことはありましたね。皆さん厨房で働く方には言わないけれど、介護職員の僕らには正直に感想を仰るんです(苦笑)。だから管理職の会議では、難しいのはわかっているのですが、メニューに関してお願いすることもありましたね。

S.O.栄養士 やっぱりそうですか。今更だけど、それを知れたのは良かったです。

S.A.臨床工学
技士
サービス面でいうと、私は安心安全な医療の提供そのものがサービスの核だと思っているので、人がいないことよりは、チームでどう乗り越えるかが課題だったと思います。いろんな職種がミックスされたチーム医療なので、それぞれの視点が違うことでぶつかることもありました。だから質の維持っていうのは、多職種同士の連携プレーをどううまくできるかが大事だし、患者様の家族や業者の方、一緒に働く社員まで含めてお客様だという認識で働いていました。

S.S.看護師 看護師時代、特に総合病院は時間に追われて忙しく、やはり日々プレッシャーが大きかったなと思います。患者さんのことは考えないといけないし、先輩やドクターともうまくコミュニケーションを取らなくてはいけない。一刻を争う処置をしていく中で、なかなか周囲を気遣う余裕が持てず、自分のできることをやるだけで精一杯でした。

従事者のキャリア選択には課題がたくさん

S.S.看護師 多くの看護師にとって、ライフステージの変化があっても仕事を続けられるかどうかは、やはり大きな悩みポイントだと思います。家庭と夜勤や残業を両立できるのか、無理だとなった時にどこに行くべきか。また、一般的な会社員の転職と違い、業界研究や自己分析も十分とは言えないと思います。看護学生の時から、早く一人前の看護師になるという目標に向かって勉強を続けてきたので、ようやく一人前になれても、キャリアをどう考えたら良いのかわからないんです。結局、給料が高いとか休みが多いとか、分かりやすい条件を優先して転職してしまい、自分の思い描いている”看護観”や自身のキャリアと紐づけられない事が多いんじゃないかと思います。

S.O.栄養士 その課題は栄養士でもありますね。栄養士って、病院、介護施設、保育園、給食委託会社など、食事を提供する施設は様々あるので、選択肢は豊富なんです。管理栄養士の資格があればなおさらです。でも、どこに行くかを新卒の段階で選択しなくちゃいけないのが難しい。結局学校の先生のおすすめや、限られたイメージを元に職場を選び、ミスマッチになってしまうこともあります。看護師さんと同じで女性が多いですが、食事提供も休日やお盆、正月に関係ない仕事なので、ライフワークバランスの問題もあります。

S.A.臨床工学
技士
臨床工学技士も似ています。学校ではゼネラリストを目指すべきと教えられ、最初は幅広い仕事が出来る大学病院や総合病院を選ぶ人が多いです。しかし自分で深く考え切れず言われるがままに入職したことで、ギャップが生じ辞めてしまう方もいます。それから、5年、10年勤めた後のキャリアビジョンを持ちにくく、壁にぶつかる方も多いです。認定資格を取ることが一つのキャリアアップのモチベーションにはなるんですが、受験料や更新料、そのための学会出席などのハードルが高く、立ち止まってしまう方も少なくない。

K.K.介護
福祉士
キャリアに対する視座という面では、介護業界もまだまだ課題が大きいように感じます。介護福祉士の資格を取得するのが一つのベンチマークではあるのですが、多くの方は現状より条件が良いところにどんどん転職していくという考え方が大半です。キャリアビジョンを持って転職を考えられている方は非常に少ないと思うんですよね。

S.O.栄養士 良い条件の勤め先を探すのは悪いことではないですが、それだと本当に良いキャリアにつながるのか疑問ですよね。いわゆるあまり人気がない求人や、本人が想定していないポジションが、中長期的にキャリアを考えると価値がある場合もあるわけで。

S.A.臨床工学
技士
特に介護は転職先が多いからそうなりがちなのでしょうね。臨床工学技士は反対で、私自身、働き始めてから自分の職種の求人数がとても少ないことに気づきました。学生時代は私も周囲も、国家資格を持っているからどこにでも行けるだろうと思っていたんです。けれども求人数と有資格者数のバランスはそうはなっていない。そのことを社会に出てからはじめて知り、愕然とするんです。

S.S.看護師 看護師も、学生時代は情報が全然足りていなくて、求められている人物像や必要な素養も、入職してから知ることになります。求職者の想像と市況のギャップやズレみたいなものが生まれてしまっているのはすごく感じます。

S.O.栄養士 僕の場合、就職の時は先輩や友達同士で情報交換をする事が多かったです。でもそれはやはり限界がある。

S.A.臨床工学
技士
本当はそうしたことも学びたいけれど、教わらないですよね。

K.K.介護
福祉士
介護の場合は、どこも人手不足で転職しやすい業界ではあるので「つらい時は辞めていいよ」と言う方も多いのかもしれません。業界として人を増やしたいというのもあるので。でもCPとしてたくさん転職を繰り返している方を担当したこともありますが、転職回数=経験値とは言えないし、自分の可能性を潰してしまうことにもなりかねません

S.S.看護師 看護師も大病院で学ぶことは選択肢が広がるし、良い経験になるとは思うのですが、それがその方にベストなのかというと違うと思います。でも学校を出た後にどんなキャリア選択ができて、どんな看護や働き方があるのか、自分で収集して行くと限界が出てしまう話、わかります。だからエス・エム・エスの「ナース専科」が学生に対して「キャリアを自ら築きましょう」と、キャリアに対する考え方や選択肢の情報発信をしているのは素敵なことだと思います。

キャリアパートナーが介在する価値とは?

K.K.介護
福祉士
求職者の方が自分で調べる情報には限界があるのでミスマッチが起こりやすいのですが、そこに市況を理解しているCPがいることによって、一緒に考えながら伴走できるので、転職活動が納得感のあるものになりやすいと考えています。自分は腰を痛めてしまって仕事を続けるのが難しくなってしまい、それでも介護業界に関わりたいなと思って「カイゴジョブエージェント」で相談していたんですけど、相談していなかったら、どんな選択肢があるのかの分からなかったと思います。

S.A.臨床工学
技士
私も従事者時代はCPからの連絡を頻繁にもらいました。正直、忙しくて返信できないときもありましたが、自分がいざ転職しようとしたとき、真っ先に頼ったのは連絡をし続けてくれていたCPでしたし、いてくれて良かったとも思いました。

S.O.栄養士 今は忙しい求職者様の負担にならないようアプローチ方法も多彩になってきていますし、いざというときに頼っていただけるよう、積極的に接点を持ち続けるべきだと思います。僕自身は栄養士の仕事は好きで、正直自分でももう一度やりたいと思うくらいだし、皆さんにも続けてほしいと思っているんです。僕らが介入することによって、業界からの離脱を防ぎたいですし、資格は持っているけれど一般の飲食店しか経験がないような方々を業界に招き入れることだってできます。そこが僕らの介在価値だと思っています。

S.S.看護師 そこで大事なのはマッチングの質ですよね。人気があっても実は離職率の高いジャンルもあるし、会話を大事に、なるべく正しい選択をしていただけるような情報提供を心がけています。そして求職者様はもちろん、病院や施設といった事業所も同じ顧客として大切に考える必要があります。私はエス・エム・エスに入ってみて改めて、事業所側にも経営上目指したい理想や求めている人物像があることに改めて気づくことができました。双方の想いを知った上で仲介し、入職していただく。そのすり合わせはCPだからこそできるのかなと思います。

S.A.臨床工学
技士
私は事業所の募集背景を知るために、現場の技師長さんに直接お話を伺うように努めています。事業所の本当のニーズや実情を知りにいくことって、CPじゃないとできないと思います。そうやって集めた情報を求職者様に伝え、納得していただいた上でご紹介します。双方のニーズに合ったマッチングを生むには、やはりCPが間に入った方がよいと感じますね。

K.K.介護
福祉士
僕は業界に人が増えて欲しいと思うと同時に、従事者の方にCPになって欲しい気持ちもあります。介護のことが本当に好きな人って、目の前のことだけでなく、業界全体のことも考えられる人が多いと思うんですよ。CPは直接介護の現場で働くわけではないけれど、業界全体のためになっている仕事だと思います。それに求職者様が自分で探していた考えられなかったであろう転職先を見つけ、その決断に携わらせていただけるのは、やはりCPだからこそ。良いマッチングが実った時は、やっていてよかったなと思いますし、お客様からアンケートで評価していただくと、ちゃんと価値がある存在なんだと感じますね。

S.O.栄養士 良いですね。栄養士の業界ではエス・エム・エスのような紹介利用がまだあまり広がっていません。ハローワークとかホームページ、あとは知人を介しての転職が主流かな。だから「栄養士人材バンク」はまだまだ広められる可能性があると思うので、そこをなんとかしたいと思っています。

S.A.臨床工学
技士
広めるってすごく大事ですね。知っていただいてサービスを活用していただくことが、求職者様だけでなく地域貢献にも繋がりますし。地域というと、以前私はある技師さんを小さな規模の病院に紹介したことがあります。正直その方の経歴からすると、小さなところで働くにはもったいないかも…と思う方でしたが、その技師さんが入職されたことで、その病院は在宅医療にも乗り出せたんです。それってある種、その地域にとって貢献していることになりますよね。

K.K.介護
福祉士
人員募集に対してそれを充足させられるということは、サービスの質が上がるということだと思うんです。その事業所を利用される方にも、利用者様の家族にまでも広く貢献できるわけで、広く地域のためになっていることですよね。

S.S.看護師 本当に、地域のことも含めて考えていけるのが、エス・エム・エスのCPの素晴らしいところだと思っています。CPとして「こんないいところがあるよ」「あなたのいいところを活かせますよ」という選択肢を示して未来につなげ、それが結果的に地域のためにもなる。だから転職はゴールではなく、その後定着していただけてその方のキャリアにも意味があるマッチングをこれからもやっていきたいですね。私はこの会社で好きなのは、本気で業界の課題に取り組んでいるところです。先輩が「この会社が圧倒的1位を取れれば、業界も変わるよね」という話をされていて、とても感動したのですが、それを叶えるために、この先も誠実な仕事を続けて、信頼を得ていけるといいなと思います。

Episode

Episode 1 求職者の未来を変える 「考えるのは求職者の5年後、10年後」 人生をかけた転職を二人三脚で勝ち取り、感じた手ごたえ

キャリアパートナーは求職者に対して、単に就職先を紹介するだけではなく、人生そのものに真正面から向き合い、新しい道につながるよう伴走していきます。一つ一つの出会いの中で、仕事の難しさや奥深さに触れることが、ビジネスパートナーとして、そして人としての成長の機会に繋がります。

Episode 2 事業所の未来を変える 事業所の“パートナー”として同じ目線で課題に挑み 経営の未来を左右する有資格人材採用にアプローチ

事業所に対しては、顧客として接する以上に、パートナーという立ち位置を心がけ、深く入り込むことによって、採用に留まらない大きな貢献を果たすことができる可能性を秘めています。事業所の課題を真摯に捉え、強い信頼関係を結んだ先に広がる貢献と成長は、この仕事ならではの醍醐味です。

Episode 3 地域の未来を変える 挑むのは、地域の医療課題。 マッチングの先にある、その土地に住む方の人生を思う。

事業所と従事者をつなぐマッチングは、その先にある、医療や介護福祉を必要とするエンドユーザやそのご家族、ひいては地域の未来につながっていきます。価値提供先を広く捉えることで、社会にとっての大きな貢献と自身の成長を実現でき、この仕事の面白さや奥行きがより一層感じられるようになります。